「衣食足りて礼節を知る」という言葉があります。
しかし、いまの世の中を見渡したとき、はたしてそういえるでしょうか。 
　 たしかに「衣食」は、満ち足りました。ところが、「礼節」のほうは、知るどころか、どんどん忘れ去られているように思います。むしろ、 
　 「衣食足りすぎて礼節を知らず」 
　 という言葉があてはまるくらいです。 
　 飢えや寒さに苦しむことなく、ほしいものをほしいときに得られる豊かさ・便利さ・快適さのなかにいることを当然のように思い、感謝の気持ちがありません。
あいさつもできない、お礼もいえない人が増えています。
　 いま受け取っている豊かさが、いつまでも続くという保証はありません。日本の食糧自給率は30パーセント台です。にもかかわらず、山のような食べ残しがでたり、まだ十分使えるものがゴミに出されたりするのが現状です。身のまわりのものや食べ物を、もっと大切にするべきです。
　 与えられた豊かさに感謝の気持ちをもってこそ、礼節を尊ぶようになるのではないでしょうか。
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